DJIより発売されているサーマルカメラジンバルZENMUSE XT2シリーズ
電磁波の1種である赤外線を可視化することで、温度差を把握したり温度を測定でき様々な産業用途に利用できるとても便利なカメラです。
DJIからはドローン用ジンバルと1体型で販売されており、数種類のラインナップが用意されています。
果たしてこの数種類の中からどのような基準で選んでいけばよいのでしょうか?
今回は、ZENMUSE XT2シリーズを例に簡単にその違いをご紹介していきます。
まず、初めにレンズタイプ。
基本的に単焦点のZENMUSE XT2シリーズでは9mm、13mm、19mm、25mmと4種類のレンズタイプが用意されています。
単純に一般的なカメラと同じですが、数値が小さいと広角で数値が大きいと望遠レンズタイプとなります。
次に解像度ですが、336×256と640×512の2種類の中から選択します。(一部レンズタイプによっては選択できない)
解像度は336×256ですと約8.6万画素、640×512ですと約32万画素となります。
主にこのレンズタイプと解像度の組み合わせが非常に重要なのです。
撮影(計測)したい対象物が近距離にあるのか遠距離なのか?
ある程度温度差がわかればよいのか?正確に温度測定をしたいのか?・・など
それらの要望に合わせてタイプを選択する必要があります。
単純に望遠タイプで解像度が高いほど、より遠方の物を鮮明にとらえることが出来ます。
そこで、目安になってくるのが「iFOV」という数値です。
「iFOV」とは光学センサの一つの検出素子が瞬間的に見ることができる視野の単位です。
数値の意味は、1m離れた場所から測定した場合の、1ピクセルあたりで表現する計測範囲のことです。
XT2でレンズ13mm解像度336×256のタイプですとiFOVは1.308mradと公表されています。
つまり、1m離れた場所から対象を映した場合に1ピクセルで表現できる範囲が1.3mmということです。
(1m先の対象物を1.3mm角のカラーブロックで表現すると言えばわかりやすいでしょうか)
このくらいの距離であれば、人であれば男性か女性かなど判断可能と思います。
では距離を離していったときはどうでしょう?
10m離れれば1ピクセルあたり13mm、100m離れると1ピクセルあたり13cmの範囲となります。
100m離れると13cmのブロックで対象を表現することになります。
では、レンズ25mm解像度640×512の場合はどうでしょうか?
iFOVが0.680mradなので100m先では1ピクセルあたり6cmの範囲と前途の半分程度のブロックでの表現となります。
結果、iFOVの数値が小さいほどより鮮明に画像として表現でき、温度計測もより緻密になっていきます。
もちろん価格も違ってきますし、使用用途により選択していく必要があると思います。
今回ご紹介した内容で少しでもサーマルカメラZENMUSE XT2選びの参考になればと思います。
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